群像劇の主人公 ~人と人とのかかわりを表現したいきものの制作~

南部 楓
2016
学科
クラフト・美術学科
受賞区分
学長賞
備考

私は人と人が関わる事で生じる関係性を表現したいきものを陶芸で制作しました。
一見ただ色んな生き物が並んでいるだけのように見えますが、一体一体にはいきものの表情や、姿や行動、それぞれの性格や物語、感情表現が含まれています。
例えば、たくさんの選択肢の中で足を踏み出せずに目を背けているネコであったり、与えられる物を受け取ろうとするのに必死で周りが見えていないネズミ、焦燥感から羽を絡ませ余計に動きが鈍くなっているトリなどです。
多くの生物は他のたくさんの生命と直接かかわり、初めて生きていく事ができます。
どんなに大きくても、どんなに強くても一人だけでは生きていくことはできません。
それは人間も例外ではなく、他とのかかわりや意思疎通は生きていく上で必要不可欠です。
人以外のモノに人の在り方を投影することでより人の動態を強調し、見た人の中にある経験や感覚から共感を得たいと考えました。
そこで、魅力を感じる生き物のモチーフにそれぞれが持つストーリーに合わせて加飾を施しました。
胴体や装飾は粘土の可塑性や柔軟性を用いて有機的な曲線で形造ります。
体表に凹凸を付けた部分やそうでない部分をつくり
磁土や陶土の滑らかな質感やテクスチャーを付けた質感、釉薬の流れによる色味の違いなど、素材の様々な表情を研究することを試みました。
生き物が持つ迫力のあるフォルムとストーリーに合わせた装飾で、自分の持つ世界観を造りたいと思います。

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本コンテンツは、神戸芸術工科大学卒展〔学部・大学院〕選抜集において、ホームページへの掲載を使用許可された作品を基に制作しております。 卒業生の方で改めて掲載に差し障りがある場合には、本学広報入試課までお問い合わせくださいますようよろしくお願いいたします。